音楽チャート占領魔人Drake、様々なリスナーに愛されるラッパーが人気の理由は?

2018/11/29

近年その人気が止まることを知らないDrake(ドレイク)。

トップチャートからその名前が消えることはなく、グラミー賞、MTVのVMA賞、BETアワード賞など数々の栄誉を獲得してきた。

ヒップホップシーンというよりは、洋楽全体のメインストリームど真ん中にいるDrakeにはその存在感が故に数々の批判が付き纏う。

しかし世界で最も聴かれてるアーティストの一人であることは間違いなく、人気者の宿命といったところだろうか。

ヒップホップの音楽シーンを席巻するレジェンドラッパーとのコラボ

元々俳優志望であったDrakeはアーティストとしての活動以前にカナダで人気のあった学園ドラマ「Degrassi: The Next Generation」に主演していたことで既に一定の知名度を得ていた。

その後自主制作で始めた音楽活動からトントン拍子にそのキャリアは進んでいく。

最初の決定的なポイントは公式にアルバムデビューした2010年前後。

00年代を席巻した”Rap God”Eminemや多大な影響受けた師と仰ぐLil Wayne、今や音楽業界だけでなくデザイン業、建築業などとんでもない影響力を持つ存在となったKanye Westという超豪華メンバーとの共演作「Forever」を発表した。

このヒップホップのカリスマ達との共演に加えて、レブロン・ジェームスのドキュメンタリー「More Than A Game」のサウンドトラックとして作られたこの曲は話題性抜群。

デビューアルバム『Thank Me Later』も初週から45万枚も売れるなど大成功。

当アルバム中の1曲「Fire Works」にはR&Bの女性トップシンガーの一人アリシア・キーズを客演として迎えるなど、成功要因だらけのアルバムだった。

Drake自身、抜群にラップのスキルがあるわけではないが、男性らしいセクシーな声とR&Bらしい歌い上げができるセンスの良さがレーベルの頭でもあったLil Wayneを惚れ込ませた。

大御所達からの熱烈なバックアップを受けたDrakeはプロデュース面から考えても、売れるべくして売れたアーティストであった。

ドレイクが描く人気ラッパーとしての理想とは

Drake3

俳優としてデビュー済みであったことや、黒人ラッパーながらギャング色がないことから「本物じゃない」と揶揄されることも多いDrakeだが、それは本人の意向としては対した問題ではないのかもしれない。

Drakeは自身が黒人でラップをしていることからヒップホップのアーティストとして一括りにされていることに対して懐疑的。

グラミー賞の受賞に関してもラップカテゴリーでのノミネートに不服な様子を見せている。

彼自身としてあくまでPOPソングのスターでありたいという気持ちが強いようで、マイケル・ジャクソンのようになりたいのだと語る。

実は自身がヒップホップ、ラッパーのあり方としてどう見られるか、にはそこまで強いこだわりを持っていない。

ドレイクが人気の理由って?

2014年、アメリカの人気トーク番組「JIMMY Kinmel LIVE!」で街頭で変装し、自分自身について自分でインタビューを行う企画「I Witness News」に参加した時の一幕。

面と向かって、俳優上がりで本当のラッパーではないと言われ、気落ちする様子こそ見せるものの、後から笑い飛ばして見せたり、世間の自分のへの評価を大らかに受け止めている。

黒人ながらにインテリジェンスを感じさせ、従来のギャングスタ的なステレオタイプとは違うやり方を選んだからこそ、普段ヒップホップを聴かないリスナーに対して広くリーチ出来ていることがその人気の一つの理由なのだろう。

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Writer
taneda
25歳サラリーマン。
ダンスが趣味。
即興とは何かを考える内にjazzを好んで聞くようになった。
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The Black Operaから紐解く現在社会Ⅰ

たまにふと考える。HIPHOPというカルチャーが生まれた奇跡的現象について。

それはまるで、ビッグバンから全てが作り上げられていったのと同じ様に、偶然に近い必然の連鎖で形成されていった壮大なカルチャーのように感じる。

私はHIPHOPというカルチャーの持つ、”両極端にある2面性”というものに興味を持った。

生と死。富と貧。成功と失敗、尊敬と中傷、、

それは当時顕著に表れた人種差別や経済格差という厳しい”社会”というフィールド内でのコンペティションから生まれた概念であり、

一瞬でどちらかに転ぶという”緊張感”は人間本来の潜在的なエナジーを引き起こしたのではないだろうか。

当時の社会で押し殺されたアイデンティティを解放する様々な社会への反発と同じように、そのエナジーはニューヨークのブロックパーティという解放の場でHIPHOPという一種のカルチャーへと形成されていった。

そしてそのバイブスは次第に世界中の人々の心を動かし、それから約40年という時を経て、HIPHOPという言葉は1つの概念として人々をまとめあげたのだ。

では、その短い歴史の中でHIPHOPカルチャーはどのように変化していったのであろうか。

”物足りなさ”

壮大なテーマを前に、ふと一息つこうとカフェに向かった私は、濃縮されたエスプレッソで目を覚まそうしたが、持ち合わせの小銭が足りず、やむ無くお手軽価格のアメリカン・コーヒーを。

日ごろの注意度の無さを反省しつつ、薄口のアメリカン・コーヒーで落ち着かせようとするが、やはりなにかが物足りない。

そういえば、物足りなさというものは、先日久々に行った最新チャートが流れる大きなクラブでも味わったなー。など考えつつ、眠い目をこすって作業に戻ろうとした丁度その時、私の頭にある言葉が浮かび上がってきた。

”HIPHOP濃度”

HIPHOPの広がり方はコーヒーと同じではないだろうか。

”珈琲”

ここでコーヒーの歴史をおおまかに。

コーヒー発祥における2つの起源説や10~15世紀におけるコーヒー禁止令など有名な話はさておき、

15世紀初頭のベネチアを皮切りに、ヨーロッパ全土へと浸透したコーヒー。

その黒いスープはヨーロッパの人々を虜にし、イギリスではコーヒーハウスが数多く作られ、紳士の社交場として人気を博した。

男たちはそこで政治を語り文学を論じ、ビジネスを展開していった。

一方フランスでは、コーヒーはフランス上流階級をも魅了してしまい、やがてサロンが数多く作られ、新しい文学や哲学や芸術が生まれていったそうだ。

そしてその波は一般市民にも及んで、街角には溢れんばかりのカフェが生まれていく。

コーヒーというものが大衆に馴染みだした頃、

フランスではドリップ式、イタリアではエスプレッソが考案され、それ以来コーヒーを飲むスタイルというものは徐々に変化を遂げていくこととなる。

この大きな流れはそのまま中南米へと広がっていき、コーヒーの栽培と共に世界各地にコーヒーは浸透していく。

”大衆化”

HIPHOPルーツに精通している方なら、上記のコーヒーの広まり方とHIPHOPミュージックの広まり方になにかしらの類似点を見出したにちがいない。

本来のエスプレッソやドリップ・コーヒーから、お手軽価格で薄口のアメリカン・コーヒー、またもやカフェ・オレ、カプチーノ、ラテ・アートなどなど、、、コーヒーの文化は長い年月をかけて様々な形に進化してきた。

禁酒法時代には、酒の代わりとして人々の心を癒し、その前には薬としても使用されるなど、黒いスープは多くの人々に愛され続けてきた。

やがて街のあちこちにカフェができ、コーヒーは大衆に馴染みだし、ビジネスとして成り立つほどにまで成長。

今では世界中のあちこちで誰しもがコーヒーというものを味わえるものになってきている。

しかし、現在の行き過ぎた大衆化は人々に本来の黒いスープの香りと苦みを忘れさし、利益が先行した薄口で調合されたものを一般的にしてしまっている気がする。

ある時を境に大衆化というものは、じわりと顔色を変え、根本にある本来の味を隠し、簡単で薄い性質に変化させ、一般的概念として成り立たせてしまったのではないだろうか。

時間をかけ、コーヒー豆を焙煎し、湯気の立ったお湯でドリップされて出来た一杯のコーヒーもコーヒーと言われ、自動販売機から出てくる缶コーヒーもまたコーヒーである。

これは、現在の社会のあらゆるものに言い換える事ができ、賛否両論は各々が決める時代であるからこそ、無論強く主張もするつもりはないが、

物心がついたばかりの子供にコーヒーの味を問われた時、私は自販機へは向かわず、焙煎機を手にとりたい。

”現在社会”

話はそれてしまったようでそれていないが、要するに、本物というものを知っているかどうかという事である。

ルーツを知るという事の意味合いは非常に深い。

上記で述べたようにHIPHOPというものは、人間本来の潜在的エナジーから生み出された1つの概念であり、その概念が生まれたルーツを敬い、進化させていき、継承していくという3つの宿命がHIPHOPカルチャーには存在していると私は思う。

もちろん進化を前提にしている為、そのやり方にはこれといった正解はない。

そのため、進化という言葉は様々な捉え方が出来るだろう。

ご存知の通り、現在のHIPHOPミュージックと言われているトラップ・ミュージックは賛否両論を起こしているが、

これもまたHIPHOPの進化の形と言えるはずだ。

しかし、進化以外の2つの重要な要素は、どこかないがしろにされているようにも感じる。

当時HIPHOPが世界中のヘッズの心を動かした、あの言葉にできない衝撃や、リリックの重み、響くメッセージ性など、それらは、その時代の先駆者が放った人間本来のエナジーから滲み出た産物であると私は考える。

現在の社会は、世界的に治安もよくなり、テクノロジーも発展し、昔と比べると、はるかに平和に近づいている。

つい先日 友人が射殺されたという事もなければ、外でたむろしているだけで警察に捕まる事もめったにない。

人々が社会に対して反発する動機は未だ何かしらで多いのかもしれないが、数十年前と比べれば、そのエナジーは弱まってきている。

その為、本来の厳しい社会を生き抜くコンペティションではなく、名声や数字や認知度を基準とされた大衆のコンペティションへとフィールドが移ったように私は感じている。

顔色を変えた大衆化社会での進化形が現在のHIPHOPミュージックと考えると、これはまた面白い。

そうなれば、目の付け所は、現在賛否両論されている音楽表現方法ではなく、そのフィールドを作り上げている現在の社会に目をつけばければいけない。

平和という幻想に形どられた現在の社会に対して本気で挑もうとしているアーティストは果たして存在するのだろうか。

”漆黒のエスプレッソ”

敢えて2010年以降から活動しだしたアーティストに絞り、色々とリサーチしてみる事に。

が、なかなかピンとくるアーティストは出てこない。

確かにそれっぽいものはいくらかある。

現在のトラップの流れに反対するもの。SNS自体に反対するもの。無所属でビック・レーベルに反発するもの。

しかし、私が味わいたいのは漆黒のエスプレッソ。

奥深くに存在する核に向かって正面から挑んでいるアーティストというものは中々見つからない。

徐々に自分で課した作業に嫌気がさし、氷が溶けてほぼ水と化した先程のアメリカン・コーヒーを飲み切ろうとした時、彼らは現れた。

喉に通る無味無臭のコーヒーとは裏腹に、目の前で流れるのは彼らの重厚なミュージック・ビデオ。

漠然と見終わると、それは一口にミュージック・ビデオとは言い難い、久々の緊張感を与えてくれるもの、

言い換えるなら、それは予告状に近いものであった。

アメリカン・コーヒーではなにか物足りないと思っていた私に、久々に漆黒のエスプレッソを味わわせてくれた、彼らの名前はThe Black Opera(ザ・ブラック・オペラ) 。

最近のトラップ・カルチャーを批判したレジェンドSnoopDogg、
Souls of Mischief のMC Tajai Masseyなど、HIPHOPの歴史を築きあげてきた面々が口をそろえてこう言っている。

”TBO(The Black Opera)みたいな奴らが現れるのを待っていたと。。”

The Black Operaから紐解く現在社会Ⅱ
に続く、、

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まさに聴覚的プラネタリウム。アテネの謎 レーベル”FUNKYPSELI CAVE RECORDS”

ギリシャはアテネを拠点とするFUNKYPSELI CAVE RECORDS。

2013年に独立レーベルを立ち上げ、Bandcamp、Soundcloudで動きをみせているこの集団だが、情報を開示しない彼らのバイオグラフィーとヴィジョンは未知数であり、サウンドのみでレーベル・イメージを構築している。

そのサウンドに線引きを加えるならば、ジャズオールドスクール・ヒップホップ、トリップホップ、チルホップなどと分類できそうだが、その域はすでに超えた宇宙的な何かを私たちに提示しているように感じる。

彼らのコスミック・ビートで構成されたアルバム1つ1つに耳を澄ますと、ある時は宇宙旅行、ある時は新惑星の発見など、曇りガラスの向こうにはしっかりとコンセプトは存在している。

新時代幕開けの兆候か、ただ単に彼らの趣味なのか、それともシーンへの挑戦か、、

FUNKYPSELI CAVE RECORDSが作り上げる無重力の世界観の数々を

微塵な憶測は一切抜いて、ストレスフリーで体験して頂きたい。

”Small Trip”

"Clap yo' hands everybody, if you got what it takes, cuz we the boom bap headz and we want you to know that these are The Spacebreaks!"

The new golden era is here. 

(from Bandcamp)

のメッセージと共に彼らが初めて世にだした2017年のファースト・アルバム『Tha Spacebreaks』。

”Clap yo'~”のフレーズで反応したオールドスクール・ヒップホップ好きの方には説明不要だとは思うが、こちらは1980年にリリースされたヒップホップ史の教科書的存在、Kartis Blowの「The Breaks」。

緩やかなジャジー・バイブスとクラシック・ヒップホップで構成された14曲で構成されているこちらのアルバムは、起承転結をつけた曲調で小宇宙旅行を楽しませてくれ、ラスト・ソングで丁寧に生まれた星へと帰らせてくれる。

オススメは、シンプルなビート・ループで魅せる5曲目「Kobalt 27」、ピアノとノイズが見事にマッチした7曲目「B Minor」、力強いドラムラインにATCQでお馴染みのあのメロディ・ラインを見事にマッチさせた8曲目「R.I.P.P」。

”Dark Side”

FUNKYPSELI CAVE RECORDS からの2発目を飾ったのはこちらの『Abstract Fusion』。

ジャジー要素を極限にまでダーク・サイドに染めてみた実験的サウンドを感じさせる14曲が収録されている同アルバムは、安心させては、また不安にさせと、リスナーの心情をサウンドで見事に操りきり、つかみどころない満足感のみを私たちに与えてくれる。

オススメはジャジー且つLo-Fiサウンドの効いた3曲目「Trick or Treat」、タイトル通りの8曲目「Evil Passage」、閑静な宇宙感を味わえる10曲目「Asttral Dust」。

”Planet Life”

3作目となったのは、FUNKYPSELI CAVE RECORDS のキー・パーソン的存在とみられるEl Jazzy Chavoがこれまでに手掛けたビートの数々から抜粋した16曲アルバム『Redirections』。

16曲全てを通して、タイトル・ジャケット通り、別惑星での移住生活の光景が浮かび上がってくる。

オススメはクラシックなドラム・サウンドから始まる4曲目の「
Dreams In A Sewer 」、6~8曲間のハードコア・ヒップホップ調のフロー、そして現実世界へゆっくり丁寧に引き戻してくれる12曲目「Spontaneous 」。

”Stoned”

4作品目は、スウェーデンのビートメイカーTWELVEBITによるワールド・ミュージックをチョップしてのMPC打ち込みビート特集『Moon Reflection』。

1~7曲目までは1分以内の落ち着いたループサウンドでゆったりと展開していき、8曲目からは堰き止められていたジャジー要素が一気にあふれ出し、雲から月が顔を出す。

その月光により最高潮にまで浮遊するものの、14曲目に差し掛かった所で心の雲行きは再び怪しくなる。

嫌な予感を漂わせつつ、ついに16曲目の「neva subserviant 」、17曲目の「think about it 」で完全に勘繰りゾーンに突入させられる。

思考の果てまで到達して見えた自身の素直さが現れるのが19曲目の「
straight from the heart 」。

その後は、勘繰った過程を肯定させられるかのように、純粋で落ち着いた曲調へ。

ふと気付くと、終盤の匂いがし、これまでの心の旅の終わりが少し物悲しくも明るい心持ちで、ラストソングを飾るクラシック・ヒップホップを堪能することが出来る。

まるで人の心というものを1つのアルバムで表した、見事なアルバムだ。

”Ⅰ~Ⅻ”

タイトルが数字のⅠ~Ⅻとシンプルに作り上げられているこちらのアルバム『Low Pass Memories』。

全体的にダーク・フィルターをかけつつも、ピアノの旋律でノスタルジー感を漂わせ、色でいう所の白でも黒でもない、どんよりしたグレーをLo-Fiサウンド共にクラシック・ヒップホップで展開していく。

オススメは5曲目「Ⅴ」の記憶探検。

心がぱっとしない日や、曇天の雨にはもってこいの1曲ではないだろうか。

”Back Once Again”

“Boom, bap, boom boom, bap” 
のメッセージと共に、再び1作品目の第二弾『The Spacebreaks vol.Ⅱ』が再起。

ダンスミュージック、ヒップホップを軸に、14曲で構成される同アルバムは、どれもライムをのせたくなるインストゥルメンタル・ヒップホップ・ビートである。

オススメは4曲目「 Mad tricks 」とレゲエ要素が加わる12曲目「Sun bwoi」。

VOL.2ならではの充実度が味わえる、ゴールデン・ヒップホップを蘇らせたアルバムである。

”Short Stories”

こちらは2018年の年末にリリースされた7作目のアルバム『Short Stories』。

特に抑揚なく8曲目までは短い地味なループ・ビートが続くが、思惑通りと言わんばかりに9~12曲でその曲調は一転し、華やかに展開する。

ラスト3曲ではジャズ要素を上手く織り交ぜ全体的に清々しく、お洒落にまとめあげている。

32曲の短編全てをヒップホップ・マナーに忠実に捉わせ、1つの長編へと作り上げた情緒あふれる作品となっている。

”Planetarium”

出だしクールなビートから始まり、ゆっくりと宇宙空間を表現していく2019年リリースの新作アルバム『Echoes From Another Cosmogony』。

聴覚的プラネタリウムを体感したい方は同作に耳を澄ましてみてはいかがだろうか。

おすすめは11曲目の「Without Dreams」。

こちらもCheck!
黒さ抜群、ギリシャのアングラ集団 ”DSC”。
2019年ブレイク間違いなし。スイスの兄弟ビートメイカー”okvsho”。
音楽を愛し続けるベルギーのトップ・コレクター”Mol”。
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「Millennium Jazz Music」のボス、”Gadget”。

近年、音楽ストリーミング・サービスの充実により、あらゆる独立レーベルが次々に誕生し、世界に名の通るBIGレーベルへと成長したものも多い。

あまたの人種が集まり、音楽が盛んなヨーロッパのシーンでは特に、こういった動きがよく見受けられる。

ところで、2003年にロンドンで設立された独立レーベル”Millennium Jazz Music”の存在はご存知だろうか。

イギリス、フランス、 カナダ、ドイツ、ネザーランド、ポーランド、アメリカ、ウクライナ、トルコ、ロシア、オーストラリアと数えきれない程の才能溢れるアーティストを抱えているこのレーベルは、
Jazzhop、Boombap、Instrumental、Electronic、Experimental Lyrica等と幅広いスタイルを扱っており、リリースはデジタル・CDは主流だが、ヴァイナルやカセットでのリリースも外さない、クラシックに重きを置いている。

以前紹介したギリシャのDigginSolidCratesや、メルボルンのDJ Mr.Lobも所属している。

黒さ抜群、ギリシャのアングラ集団 ”DSC”。
世界一の音楽都市メルボルンを代表するベテランDj Mr Lob。

そんな巨大な船の舵をとる船長が、ブリティッシュ・カリビアンのビートメイカー/DJ である”Gadget”だ。

”Gadget”

ドミニカで産まれ、北ロンドンで育った彼は、音楽家庭という事もあり物心がついた頃から日常に音楽が溢れていたという。

父からもらった音楽機材を幼少期から使いこなし、アンダーグランド・シーンの若きDJ/MCとして様々なクラブやラジオ・ステーションで活躍。

音楽への探求心が止まなかったと語る彼は、その後自身のスタジオを立ち上げ、

現在はサウンドエンジニア、プロデューサー、ボーカル・アーティスト、ゴースト・ライター、DJ、プロモーターの顔を持ちながら、音楽集団Jazz Jousters、レーベルMillennium Jazz Musicをまとめあげている。

今では数えきれないアーティストを抱えるレーベルMillennium Jazz Musicだが、

レーベルを設立する上で、世界中の数多いるアーティストの中から、自身の嗅覚のみで才能を秘めたアーティストを見つけ出すという途方もない努力を経たという。

私が初めてMillennium Jazz Musicの存在にたどり着いた時の衝撃は今でも忘れない。

センス抜群のJazz Hiphopサウンドに加え、彼らの音楽に対する信念と態度は、当時の私には極めてクールに映り、現在のヨーロッパのシーンの層の厚さを痛感した。

音楽を知り尽くす彼の鋭い感覚は、確実に功を成したといえるだろう。

そこで今回は、数多の顔を持つGadgetという人物を、大きな船を動かすボスとしてではなく、グッド・サウンドを世のリスナーに届ける1人のアーティストとして紹介したい。

数多存在する彼の楽曲の数々からいくつか厳選し、それとなくジャンル分けにしてみた。

時間があるときにでも是非、全ての楽曲を聞いて頂けると幸いだ。

私が感じたヨーロッパのジャズ・ヒップホップシーンの分厚さが見えてくるのではないだろうか。

"JAZZ"

"REMIX"

"WORLD MUSIC"

"DEEP"

”SENTIMENTAL”

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