DJがよくやるスクラッチ。世界に広まったきっかけはジャズ?

2020.01.07

音楽好きの皆さんこんにちは。突然ですが質問です。「JAZZとDJ。二つの文化は関係しているでしょうか?」まさかとは思いますが、DJがレコードを擦って音を出す”スクラッチ”、実はJAZZが関連していたのです。

きっかけになったのはHerbie Hancock

Herbie Hancock[ハービー・ハンコック]といえばJAZZ好きの間で知らない人はいないでしょう。

Herbie Hancock - Watermelon Man


前衛的なジャズピアニストであったHerbie HancockはJAZZの最先端を走り、常に新しい表現方法を模索していました。1983年にはHIPHOPの技術やサウンドをアレンジし、アルバム”Future Shock”をリリースします。その中のRockItが大ヒットとなりました。


ところでDJのスクラッチって何?

JAZZ専門の方にはDJのスクラッチという技術がどのようなものか、検討もつかないかと思います。レコードを前後にこすって摩擦音を生み出す技術で、現在ではDJの代表的なテクニックの一つとなっています。

スクラッチを生み出した黒人青年

2002年公開のドキュメンタリー映画”スクラッチ”の冒頭に登場するのが、Grand Wizard Theodore [グランド・ウィザード・セオドア]。スクラッチを生み出したと言われているDJです。

ひとりのDJが思いつきで始めたスクラッチをいう技術は、ストリートを中心に国内へ伝わっていきました。そして数年後、世界で流行する曲にそのスクラッチの技術が取り入れられたのです。

世界にスクラッチが認知された伝説の放送

ストリートを中心に広まったスクラッチというテクニック。広く世間に認知されたのは、グラミー賞の受賞コンサートでした。グラミー賞を受賞したのがジャズピアニストのHerbie Hancockの”RockIt”でした。曲の冒頭にスクラッチが組み込まれており、演奏を担当したGrandMixer DXT[グランミキサー・ディーエックスティー]でした。

世間一般ではそれまで「触れてはいけなかった」レコードに手を置きスクラッチしている映像は、全世界の人々にとって衝撃的なものでした。当時はまだテクニックという認識がされているわけではなく、新しい音の出し方、レコードの新たな可能性として世界中のDJ達にとっての憧れとなったのです。競うようにスクラッチの技術を磨き始めたDJ達によって、スクラッチはDJにおける基本的な技術へと変貌を遂げていきました。

文化の交わりから広まったスクラッチ

いかがでしたでしょうか。全く関係のなさそうなJAZZとDJ、Herbie HancockとHIPHOP DJ。文化が交わることによってスタンダートとなったスクラッチの歴史を紹介しました。今こうしている瞬間も世界のどこかで、新たな表現を探るプレイヤー達によって、新しい表現が生まれていると思うとワクワクしますね。

Writer / NACCHAN