レゲエの神様"Bob Marley"の意思を継ぐ息子たち

2019.11.14

レゲエミュージックと言えば誰しもがBob Marleyの頭を浮かべ、名前はわからなくとも何曲かはどこかで耳にしたことがあるだろう。本日は鉄板BobMarleyではなく、その意思を継ぐ息子たち、特に"Stephen Marley"にフォーカスを当ててみたい。まずは彼のソロデビュー作である「Mind Control」から"The Traffic Jam"をどうぞ。


Stephen Marleyとは

Stephen Marleyはアメリカ、Delawareで生まれ、BobMarleyの故郷でもあるジャマイカで育つ。Bob Marlyには妻であるRita以外にも複数人の女性と子供を授かり、オフィシャルでは11人もの子供が存在するとされているが、Stephenはその一人である。言うまでもなく幼い頃から音楽が身近にあった彼は7歳の時から音楽キャリアを歩む。the Melody Makersと言うバンドはご存知だろうか?このバンドが彼の音楽キャリアの始まりであり、原点なのだ。

音楽の原点:the Melody Makers

the Melody Makersは1979年に結成されたバンドであり、メンバーはZiggy Marley、Sharon Marley、Cedella MarleyそしてStephen Marleyと、Bob Marleyの娘・息子から構成される。彼ららしいのだが、シングルから生まれた収益を全てUNICEFに寄付したというのだから驚きである。彼らが結成して2年後の1981年に父であるBob Marleyが死亡するが、彼らはZiggyをリーダーとして活動を続ける。Bob Marleyが死亡した年、レゲエのフェスReggae SunsplashでTributeが捧げられた。

その後、彼らを国際的に有名にするきっかけを作ったのが三つ目のアルバム「Conscious Party」である。このアルバムはアメリカでプラチナ入りし、the Melody Makersはグラミーにおいて史上最年少のベストレゲエアルバム受賞者となったのだ。数々のヒット作を生み出して行くが、ビートやインストを作成していたStephenは以後プロデューサーの道へと進み始める。

プロデューサーへの道のりとソロキャリア

1999年にStephenは自身の父であるBob Marleyのリミックスアルバム「Chant Down Babylon 」を作成する。この客演にはLauryn Hill、Erykah Badu、GuruBusta Rhymes、MC Lyte、Steven Tyler、Joe Perry、Chuck D (Public Enemy) 、The Rootsヒップホップ・ロック・R&Bのスターたちが集結している。中でもLauryn Hillとコラボした一曲"Turn Your Lights Down Low"は大ヒットとなった。

その後は腹違いの兄弟であるJulianとDamian Marleyの為に音楽活動を行い、彼らのデビュー含む3枚のアルバムを制作した。その中でDamianとヒップホップアーティストNasとのコラボに貢献したり、Erykah Baduの音楽制作も行なっていた。そんな経験豊富な彼がソロデビューしたのが2007年である。the Melody Makersでデビューしてから実に27年の歳月が立っていた。彼が制作したデビューアルバム含む3つのアルバムはレゲエ部門においてグラミー賞を獲得している。その中でもおすすめしたいのがラッパーMos Defとコラボしている”Hey Baby”だ。

レゲエという分野を超えて様々なアーティストと音楽活動をしてきたStephenだが、「音楽において大切なことはルーツやエッセンスであるが、音楽は人生そのもので変化し続けるものなのだ。」と語る。現代では様々なジャンルが増え、音楽は変化していくものだが、私たちも本質的な要素を忘れずに新しい変化を上手く取り入れていきたい。

Writer / hook

I love hip-hop and surrouded musics