音楽史における電子音の誕生と革命

2018.12.04

皆さんは電子音を用いた音楽は好きですか?近年はEDMブームもあり、日本でも大型フェスの開催や、電子音を用いた音楽ユニットの人気が高まりつつあります。 今や一般的となった電子音楽の誕生について見ていきましょう。

電子音を使った曲と言えばこれ。

電子音を使った音楽、「エレクトロ」と総称されることもあります。皆さんは電子音を用いた音楽と言えば何が思い浮かびますか?洋楽好きな人であればSkrillexは有名ですね。

Skrillex - "Bangarang" feat. Sirah

 

バッキバキの電子音。これまで聴いたこともなかったような音楽というリスナーもおり、多くの人にとってエレクトロ系に興味を持つきっかけにもなりました。邦楽で言えばPerfumeは欠かせません。

 Perfume - ポリリズム

当時は全国的に有名ではなかったPerfumeでしたが、この曲がCMで使用されると「あの曲はなんだ」「なんというジャンルなんだ」と世間の注目を浴びるようになりました。世界的にも大流行しているこうした電子音を用いた音楽は、いつどのように生まれたのでしょうか。

生まれたのは1897年!?

最初の電子音を用いた楽器は1897年に誕生したと言われています。「テルハーモニウム」と呼ばれるキーボードのような楽器です。電気を利用して音を発する最初の楽器でした。その後一般に広く知られた最初の電子楽器は1918年ごろにソ連の発明家、レオ・テルミン教授によって発明された「テルミン」です。静電気の通っているアンテナの間に手をかざすことで音程を変えて演奏します。


第二次大戦後、1940から1950年代には各国で研究が進み、電子オルガンが開発され広く普及しました。同時期には「ミュージック・コンクレート」と呼ばれる、街の中や自然の音などの具体音を録音し、レコードで編集するというもので、「音の切り貼り」という手法が発達してくるようになりました。

1952年に登場したシンセサイザーが歴史を変えた

1952年にアメリカのコロンビア大学で生まれたシンセサイザーが、それまでの電子音の活用の歴史を変えました。当時は楽器というよりは実験用の機械であり、電子回路を利用して音を電子的に合成する装置でした。その後1964年に販売されたモーグ・シンセサイザーが広く音楽業界にも浸透することとなり、電子音を用いた音楽が爆発的に増えるきっかけになりました。


1980年代 コンピューターの発展 1980年代にはコンピューターの発達に合わせて、コンピューターを用いて制作される音楽がそれまでの電子音楽に代わり主流になりました。録音した音声に音響処理を加えることができるようになったのです。また、1982年から1985年にはシンセサイザーを用いて、ヨーロッパの電子音楽とアメリカのファンクが融合させた「エレクトロ」というジャンルが流行しました。ブレイクダンスのBGMとして愛用され、後のダンスミュージックに大きな影響を与えることとなります。(ここでのエレクトロは、現代の電子音を用いたダンスポップを指すエレクトロとは異なりますのでご注意を)

2000年代 PCやインターネットの発達と共に多様化

1990年から2000年代になると、PCやインターネットの発達に合わせて様々なジャンル・スタイルへと電子音を用いた音楽は分岐していきました。サイケデリックやユーロビート、大流行したEDM、近年ではTRAPと呼ばれるジャンルも流行しました。「電子回路から音を出す」という発明から電子オルガン、シンセサイザー、コンピュータの活用と、技術の進歩に沿って音楽も進化してきたわけですね。



いかがでしたか?

電子音の誕生とその歴史についてご紹介しました。最近流行している音楽にもふんだんに使われている電子音。何気なく聴いている音にも長い歴史があったのですね。発展の歴史に想いを馳せながら聴いてみましょう。

Writer / NACCHAN