B-boy/Breaking
2018.10.31

B-boy/Breakingとは?
ヒップホップの4大要素の一つbboying。
1970年代初めにニューヨーク市の黒人の若者の間で生まれたストリートダンスのスタイル。
映画作品などの影響で急速に流行したこのダンスは、メディアが分かりやすく伝えるための意図もあいまって、一般的にはヘッドスピンや逆立ちを使った派手な動きがフィーチャーされ、ブレイクダンスという呼ばれ方をされるようになった。
Bboyingのダンススタイル
bboyingのダンススタイルはトップロック、ダウンロック(フットワークとカテゴライズされることも多い)、パワームーブ、フリーズと呼ばれる4つの要素から構成されるダンスである。
トップロックは立った状態で大きく攻撃的なステップを使って踊る。
ダウンロックではフロアに手をついて状態で繰り出される足の動きを中心とした踊り。
パワームーブは身体全体を使って大きく回転する、ヘッドスピンに代表されるような花形とも言える部分。
フリーズはその名の通り、一瞬静止した状態をFunk Musicの特徴的なアクセント部分に用いたり、逆立ちなどのトリッキーな形で止まることを主に指す。
このダンススタイルの発展の歴史において欠かすことの出来ない存在がDJ Kool hercの存在である。
DJ Kool hercはダンスフロアが一番盛り上げる瞬間が、曲の間奏部分のいわゆる「break」に当たる部分にあることを発見し、そのbreakを長い時間流し続けるために同じレコードを二枚使うことを思いついた。
Kool hercのパーティに集まってきたダンサーはこぞって新しいステップや動きを開発しあい、この空間がbboyingのスタイルを形成していった。
bboyの「b」はbreakのbでありこのブロックパーティでだれよりも目立とうと夢中になって踊っているダンサーたちを指してbboyという名前がつけられた。
Bboying≠ブレイクダンス??
ここでしばしば話題になるのがブレイクダンスという言葉だ。
bboyingとブレイクダンスは同様の意味で受け取られがちだが、ヒップホップに傾倒する人々にとってはかなりニュアンスの違うものになっている。
ブレイクダンスという言葉はbboyingがメディアによってピックアップされた際にプロモーションとしてつけられた名前であり、
影響力のあるメディアがこのブレイクダンスという言葉を使うことによってbboyingは急に呼び名を変えられて持ち上げられてしまったのである。
このことにヒップホップのオリジネーターたちは少なからず違和感を感じており、しばしばbboyingとブレイクダンスは別物なんだと語られて来た。
彼らやヒップホップに傾倒している人々がブレイクダンサーという表現を使う時は、文化へのコミットメントよりもむしろ、個人的にちやほやされるのためにダンスを学ぶ人々を蔑視するために使用されている傾向もある。
話を戻すと、DJ Kool Hercをはじめ、Bronxを拠点とするDJはダンス・レコードをBreakbeatsとして繰り返し流し、熱狂するダンスフロアを提供した。
これがやがて、創造性、技能、音楽性を競うダンスバトルを生み出した。
これらのバトルは、bboyの周りに集まった人々のサークルの中で発生し、ギャングの抗争の代わりとして用いられていたという記述も良く見かける。
その初期のbboyはアフリカ系アメリカ人が90%近く占めていたが、後々にプエルトリコ系アメリカ人によって主に構成された「SalSoul」や「Rockwell Association」などのクルーが現れ、メディアの影響も良い悪いに関わらず、このカルチャーを世界へと広げていくことになった。

Writer / MY HOOD
MusicTripMedia