【グルーヴとは?】音楽における曖昧な表現の意味を探る。

2018.11.03

あなたは「グルーブ」という言葉を耳にしたことはありませんか?耳にした時、なんとなく意味はわかるのですが、言葉の意味までは答えにくいと感じる人も多いのでは?「グルーブ」とはどういう意味合いなんでしょうか?

実は「グルーブ」の具体的な定義はない

book

 

調べてみると、実はグルーブという言葉は、使う人やその場の流れによって意味合いが変わる言葉でした。Wikipediaから抜粋すると、グルーヴ(groove)とは音楽用語のひとつ。形容詞はグルーヴィー(groovy)。ある種の高揚感を指す言葉であるが、具体的な定義は決まっていない。語源は(アナログ)レコード盤の音楽を記録した溝を指す言葉で[1]、波、うねりの感じからジャズ、レゲエ、ソウルなどブラックミュージックの音楽・演奏を表現する言葉に転じた言葉である。現在は、素晴らしい演奏を表す言葉の1つとして、ポピュラー音楽全般で用いられる。

参照:グルーヴ - Wikipedia

とされています。

ノリやテンションを表す場合

tention


Wikipediaの初めにも書かれている「高揚感」として、リズム的にテンションが上がればグルーブと呼ぶ場合があるようです。曲調やテンポももちろんですが、音楽を聴いている人がリズム的にテンションが上がるかどうかで判断しているという場合です。極端な例かもしれませんが、バラード曲であったりテンポも緩やかなヒーリングミュージックであったりと、比較的静かな音楽であったとしても、その人のテンションが上がれば「グルーブ」と呼んでしまっても良いと考えられます。

ブラックミュージックの音楽や演奏を表現する言葉

Funk


もう一つの意味合いとして、基本的には黒人がするファンクとかの音楽のノリのことを指していうことが多いようです。リズムのニュアンスという意味での”ノリ”という枠組みの中に”グルーブ”というノリを含めているという解釈になります。しかし、この解釈は「何がグルーブなノリで、何がグルーブでないノリなのか」が人それぞれ違ってきてしまう場合があります。例えばブラックミュージック以外の音楽で、”グルーヴィ”なノリを取り入れた曲とかはグルーブと認めないといった具合です。

曖昧な表現のグルーブを紐解く

groove

 

グルーブとは一言で言ってしまえば、”ズレ”です。音楽の演奏者が意図的にリズムの中に生み出す ”ズレ” 。これをグルーブだと思っていただければいいかと思います。民族音楽のような不規則な演奏。この不規則さがグルーブだと言えるでしょう。

例えば、

[Martin Denny] - Fire cracker


民族音楽をモチーフとしたこの曲の揺らいだリズム。これこそがグルーブと言えるでしょう。しかし、演奏者がいればグルーブが生まれるのか?というと、そうとは限りません。時に演奏者は意図的にグルーブをなくすこともあります。演奏者自らリズムを作るのではなく、コンピューターやシンセサイザーによって作られる、正確で一定なリズムを使い楽曲を作ることもあります。

 

[Yellow Magic Orchestra] - Fire cracker

 

この曲は一つ上の曲を機械によってアレンジして作られたものです。 グルーブを理解したいという人には是非聴いていただきたいのですが、先ほどの曲のような、不規則なリズムや音の抑揚感は一切なくなっています。このように機械を使いコンピューターやシンセサイザーが生み出す無機質なリズムを使った曲を、”テクノミュージック” と呼ばれています。”ディスコミュージック”でも、このような機械によるリズムが多く使われています。演奏者が生み出すリズム(グルーブ)を機械が生み出す無機質なリズムに変換することは「リズムの変革」と呼ばれ、この変革により”テクノミュージック”や現在の”ダンスミュージック”、”ディスコミュージック”が生まれました。

まとめ

上記で紹介したように、グルーブという言葉はその曖昧さから、いろいろな使われ方をします。しかし、音楽の歴史にそって意味を紐解くと、グルーブのありなしによって様々なジャンルへと派生していくことが分かりますね。アーティストには欠かせない要素だったグルーブも、演奏方法の変化とともに意図的になくなり、新しい音楽のジャンルとなって生まれる。音楽って知れば知るほど、奥が深くて楽しいですね!!今回はグルーブにフォーカスを当てて紹介しましたが、その他にも音楽には様々な要素があるので、紹介していけたらと思います!!

 

Writer / NACCHAN