現代のトレンドであるハードなラップスタイル,トラップを支えて来た90年代のラッパーって?

2018.11.11

今流行りのトラップ音楽に打ち込んできたラッパー

1997年の11月11日はMystikal(ミスティカル)のアルバム『Unpredictable』がリリースされた日です。Mystikalは2000年にリリースした『Let's Get Ready』でグラミー賞にもノミネートされたMCです。彼は少年時代をニューオリンズで過ごし、10代の頃にブレイクダンスの流行を追いかけるようにしてヒップホップにのめり込んでいきました。高校卒業後は湾岸戦争の最中の米軍に戦闘機のエンジニアとして加わっており、軍にいながらも多くの時間をクラブでラップを披露することに費やしていました。

Mystikalとして世に大きく出て行くきっかけはRun-D.M.Cの主催したローカルなイベントでした。イベントの観客の中にたまたま居合わせたレーベル、Big Boy Recordsのプロデューサーをたった1曲のパフォーマンスで魅了し、Big Boy Recordsと契約をすることになったのです。ラップのスタイルとしてはいわゆるダミ声が特徴で、その低くくぐもった声をパワフルに発声したエネルギッシュな作品が多くなっています。『Unpredictable』もMystikalのキャリアにおいて重要な位置を占める作品で、南部で絶大な人気を誇ったMaster Pレーベルからリリースされました。その中でも「Ain't no limit」は後にシングルカットされた人気作で、強烈にパンチの効いたMystikalらしい作品になっています。たまにはハードなラップでブチ上がりたいという気分の時に是非一度聞いてもらいたい一曲です。


Writer / hook

I love hip-hop and surrouded musics