常に自然体。チャンス・ザ・ラッパーも認める今人気の女性ラッパー"Noname"
2018.11.14

"ラッパーとしての名前やレーベルは必要ない"
シカゴ出身、女性ラッパーでもあり詩人でもある”Noname”(本名Fatimah Nyeema Warner)。1991年生まれで、同郷のChance The rapper、SABAなどと同様、今シカゴを中心にシーンを牽引しているラッパーの1人である彼女。Chance The Rapperとは10代のころから親交があり、盟友と呼べる存在。彼女が初めて世に認知されたのはChanceの有名なMix「Acid Rap」に収録されている『Lost』での参加。その後2016年リリースのデビューMix「Telefone」では高い評価を得、彼女の名前を世界に浸透させる。
彼女のラップスタイルは、"とにかく自然体"。トラックは、ネオソウル寄りで爽やか且つジャジー、そこに感性豊かな彼女のリリックが抵抗することなく気持ちよく乗っかるという、女性ならではの気持ちよさがリスナーの耳を虜にする。時間、場所問わず、いつ聞いても丁度良いと感じる、まるで自然の音楽を聴いているような印象である。そんな彼女が影響を受けたアーティストはNina Simone、Kanye Westで、幼少期からBuddy Gayなどのブルースをよく聴いていたそうだ。
高校の時から詩を書くことに興味を持ち、Poetry Slum(ポエットリー・スラム)の大会にもよく出場していた。Poetry Slumに関しては、以前紹介した今話題のニューオリンズ出身のアーティスト、Tank and the BangasのリードボーカルTankが得意とする表現方法だ。Poetry Slumを深く知りたい方はこちらの記事もチェックして頂きたい。
”信念からくる彼女の音楽性と名前の意味”
彼女の自然体な音楽は彼女の信念からきているそうだ。彼女はネームブランドなど、型にはめられる事を元々苦手としており、レーベルなどの所属欲も無いと言う。自身の音楽をリスナーに届けるのが目的であり、アーティストとしての名前は特に必用ないという。彼女のステージネームである"Noname"はここから由来しているらしい。そんな彼女の自然体な様子が見受けられるLive映像がこちら。Tiny Desk Concertには活動を共にしているChance The Rapper、SABAも出演している。
2017年に来日公演も行い、着々と知名度をあげている彼女。今後も彼女の自然体な音楽を彼女なりのペースで届けてくれるのを楽しみにしていきたい。

Writer / g.g
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