アンチ大麻、アンチサウンドクラウド。カリフォルニア出身のラッパー"Caleborate"から伝わる素直という言葉の意味、、

2018.12.04

Soundcloudラッパーを嫌い、パイプやコネクションを持たず、影響を受けているアーティストは歌手のAmy Winehouse(エイミー・ワインハウス)。独自の道を孤独で気ままに突き進む今話題のラッパーCaleborate(カレボレート)。彼が考えるヒップホップ、、そして生き方とは、、、

現代ヒップホップに興味が無いというクラシック派ラッパー

Caleborate


カリフォルニア州バークレー出身のラッパーCaleborate(カレボレート)。自身が生まれた年をタイトルにしたアルバム「1993」(2016年)で注目され、The 10 Best Of the Bay album 2016にもノミネート。2017年のXXL Freshman候補者の1人にも選出され、昨年リリースしたシングル『4Willem』ではYoutubeで100万再生を達成
するなど今話題のアーティスト。


そんなHotな彼だが、面白いほどに現代のヒップホップシーンに興味がないという。彼の音楽からは今主流となっているHi-fi(ハイフィー)サウンドやTrap(トラップ)は感じられない。現在の西海岸のラッパーではとても珍しい。彼の軸になっているのは徹底された"クラシック"の一本である。傑作と称されているアルバム「1993」に収録されている楽曲のほとんどは、ソウルサンプリングしているなど、大のクラシック信者。

また、彼が最も影響を受けているアーティストはイギリスのジャズシンガーAmy Winehouse(エイミーワインハウス)だという。"エイミーは本物のスターだが、彼女はそのことに気づいていない、と言うより、エイミーはエイミー自身だと自覚をしている"と、彼女の人間性に影響を受けているみたいだ。続けて彼は言う、"僕はあまり多くのラッパーを知らない。僕は様々な音楽を聴き、お気に入りのアーティストから良いと思う部分を参考にしている。クラシックは学ぶべきモノが多く、その時代に憧れを抱いている"彼の高い音楽性はこういった彼の考え方からきているのであろう。名曲の一つ、『Thank God』の"I miss the old days"のラインからもクラシックへの彼の憧れが感じとれる。


リリックにおけるパンチラインの意味

caleborate


彼は、生きていく上で必要なパイプやコネクションは持たず、ラッパーの友達もかなり少ないと言う。"自分は孤独で、普通の人間だ。僕は自然体でいたいんだ。思ったように生き、感じたままに生きたい。現在のシーンや他人との関係性に集中するよりも、自分自身の人生に集中したい"。また、彼のリリックからは社会情勢からラブソングまで幅広く、リリックでは特にパンチラインにこだわっているそうだ。彼のリリックは90年代に活躍したニューオリンズ出身のラッパーLil Wayne(リル・ウェイン)から影響を受けており、4つのバースにパンチラインを4つ入れるなど、とてもスキルフル。ジャジーなトラックにスキルフルなライムの融合は妙に90年代の東海岸のラッパーを連想させられる。90年代のヒップホップ好きにはたまらないアーティストだろう。東海岸の90sヒップホップMVの再現を彼1人で演じている話題の作品。彼の孤独なりにヒップホップを楽しんでいる姿が見受けられる。


ヒップホップ、音楽が大好きな素直さ

Caleborate


彼からはとにかくメインストリームから遠ざかりたいという発言が多い。しかし、その中には彼の音楽に対する素直さが垣間見れる。最後に彼の言葉をまとめてみた。

"あんまりこういう事は言いたくないが、僕はみんながしている事をするのは嫌いだし意味が見いだせない。"

"大好きだったマリファナも、今では当たり前になってしまった。だからやめたんだ。"

"有名になることには、とうの昔に興味がなくなったね。今は自分のためにヒップホップをしている。僕は純粋に音楽が好きなだけなんだ。"

"その時にならないと分からないが、ラップは長くはしないつもりだ。もしかしたらあと2、3年でやめるかもしれない。ただ大好きな【詩を書く】ということは死ぬまでやめないね。」


Writer / g.g

we are one. peace.