地元の仲間の境遇を思いライムするOddisee。そこにあるピースという考え方とは?
2018.12.17

Oddisee 『Tangible Dream』
2013年の今日12月17日はOddisee(オディッシー)のアルバム『Tangible Dream』がリリースされた日です。彼は以前にも紹介しているので、こちらの記事も見て頂きたい。
夜のドライブで自分の本音をぶちまけるために流す音楽
アルバムから取り上げたのは「Back of My Mind」。直訳すると”内心”になるこの曲。オディッシーは貧富の差が激しい地域に生まれたので、改まった時にどういう思考に行きつくのでしょうか。彼が重要視しているのは、やはり上下の差は人間に無いという事です。彼は昨年NOISYにて”自分達人間は対して変わらない事を、皆に理解してもらえるように試みている”と語っています。
この思いがどうして起きているのかは「Back of My Mind」を読み解くと分かります。まず冒頭で"Welcome to the back of my mind"と、これから自分の内なる思考をさらけ出す事に対して歓迎をしています。実際は、言いたくもなかった事ですが、内心を伝える事で世の中の人が変化することを期待してラップをしているのです。それが顕著に表れているリリックが"that most of my pals Will never get the Chance to see what they were dreaming about"という部分。
彼の地元は先ほども言った通り、貧富の差が激しく、経済的に恵まれていない仲間が多くいました。ここでは夢見る機会すら一度も与えられないというのはあまりにも現実的で過酷な環境だと訴えかけています。そういった状況を生み出さない為にも、オディッシーは自分なりのやり方で世界を良い方向に導いて行こうとしています。ヒップホップの理念でもある”ピース”を感じます。PVでは車の中でオディッシーがラップをしていますが、自分の内心を振り返るのには夜のドライブがぴったりかもしれません。良ければこの曲を流しながら、物思いに耽けるのもいかがだろうか。

Writer / hook
I love hip-hop and surrouded musics