”三者三様の個性が光る、今話題のラップクルー” MGF

2018.12.24

"ラップクルーMGFとは"

ストリート要素と大衆性を見事に融合させた、KSK(ケイ・エス・ケイ)、1010(ヒトワヒトオ)、Japssy(ジャプシー)の3MCによる東京発のラップクルー”MGF(Men's Groove Fashion)”。三者三様の個性が光るフロウ、等身大のリリックにメロディアスなフックは、全体的に醸し出されるグルービーな雰囲気によって緩くお洒落にまとめあげられ、今東京を中心に話題沸騰中。独特の個性溢れるファッションスタイルとしても有名な彼らは、デビュー前からファッション雑誌「POPEYE」にクルー全員が起用されている。2015年6月に初の作品となるミニアルバムを自主配信し、デモテープとしてその音源を”曾我部恵一”率いる「ROSE RECORDS」に送付したところ、晴れてデビューが決まる。翌年2016年には12曲入りの1stアルバム『Float in the Dark』をリリースし、純粋きままに我が道を歩むMGFが本格的に始動する。音楽誌『ROCKIN’ON JAPAN』では、クルー全体のユーモア性と秘めたる闘志が高く評価され、 2018年に入ってからはロックバンドのサニーデイ・サービスのアルバム『the CITY』に参加。さらに、フランスを代表するスポーツメーカー『le coq sportif』の限定コレクションでコラボするなど、ここ最近多方面から注目を集めている。


そんな彼らが2018年12月28日、渋谷Circus Tokyo にて行われる平成最後の大忘年会「MY HOOD」でゲストライブを行ってくれる。現在HOTなアーティストとして、2019年更なる活躍が期待されているMGF。手の届かない存在になる前に、是非 彼らのヴァイブスを近くで体感して頂きたい。

”3色で魅せる1色”

都立大学のマンションの屋上にある掘立小屋から全てが始まったMGF。当初は、 ただ掘立小屋に集まる仲間同士であった彼らは、各々自主活動で音楽に携わっていた。ある日、KSKとJapssyの2人は、共通の友人が持つ別荘へ遊びに行った際、「Men's Groove Fashion」と書かれた文字に感銘を受け、すぐに1010も参加し、現在のMGFが緩くスタートしていく。


このクルーの特徴はなんといっても、それぞれ違う味を持ったラップスタイルであろう。1010はリリックを重要視しており、Japssyは楽器としてラップを使い分け、KSKはその丁度間といったスタンスを取っている。彼らの強みは、それぞれが違った箇所にフォーカスを当てているという事を、クルー全体で認識している事であり、そのことは、一見3色バラバラにみえる色を”MGF”という1つの色として見事に彩っている。【好きな事しかやらない】・【エンターテインメント】の2つをクルーの方針と掲げる彼らならではの音楽スタイルと言えるだろう。そんな彼らの代表曲ともいえる「優しくしないで’94」 は、背伸びせず、ありのままの自分達を素直に表現しており、まさに”MGF色”で描かれた、チルな一曲に仕上がっている。


続く2018年春、彼らが所属するレーベル「ROSE RECORD」を牽引するシンガーソングライター”曾我部恵一”とのファン待望のコラボ作品 「優しくしないで’95」では、7インチ版としてもリリースされ、大きな話題を呼ぶ。


”3Shot”

つい先日、10匣×gravisのコラボレーションスニーカーのPVにも楽曲を提供したKSKだが、MGFのトラックのほとんどは、彼が手掛けているという。そして、これまでセルフ・プロデュースで楽曲制作を行なってきたMGFは、今年10月に発表した新たな企画でさらなる話題を呼ぶ事に。外部プロデューサーを迎えた、コラボレーション3部作として、3週連続でリリースという斬新な動きをみせた。

・第1弾に、”EVISBEATS&MICHEL☆PUNCH”による「Contact Contact (EVISとPUNCH REMIX)」。
・第2弾に、”DJ WATARAI”による「D.I.G. feat.DJ WATARAI」。
・第3弾に、稀代のキーボディストであり、メロディメーカーでもある”Kan Sano”をプロデューサーに迎えた「湿った夜の儚き嵐 feat. Kan Sano」。

第3弾のプロジェクトで先月リリースされた「湿った夜の儚き嵐 feat. Kan Sano」では、メンバー全員が、これまでリリースしてきた曲の中で、一番言いたいことが言えた曲として、満足な仕上がりを見せている。Kan Sanoの生み出すメロディアス且つ、センチメンタルなトラックに、普段よりもクールに乗せる彼らのライムが見事に調和した、最高の一曲と言えるだろう。


好きな事を純粋素直に追い求め、色彩豊かに自身の音楽を表現するエンターテインメントクルーMGF。平成最後の大忘年会「MY HOOD」では、一体何色のバイブスを私たちに届けてくれるのだろうか。

Writer / g.g

we are one. peace.