”異物的世界観で魅了する5人組バンド” NINJAS

2018.12.25

東京、下北沢を中心に活動する男女混合バンド”NINJAS(ニンジャス)”。音、ライブ、アートワーク、演出、どれをとっても”異物的”であり、SNSなどでの中毒者は続出中。質の高い音楽性を軸とし、全ての解釈を嘲笑うかのような変幻自在なサウンドとノイズは、無謀な理解を試みる者に挫折と妙な満足感を与える。”We Like What you don't like”・"あなたが嫌いなモノを私たちは好む”という言葉をスローガンに掲げ、現在のジャパニーズ・インディロックとは一線を描したジャンル横断型ダンスミュージックバンドとして神出鬼没な動きをみせている。


そんな彼らが、2018年12月28日、渋谷Club Circus Tokyoにて行われる平成最後の大忘年会『MY HOOD』でゲストライブを行ってくれる事に。そこで今回、未だ謎が多いNINJASの影を追ってみることにした。

”黙れ。そして踊れ。”


様々なジャンルの5人から成り立つNINJAS。紅一点のボーカル”AI”が好きな仲間を集めて結成されたというこのグループは、ライブハウス、クラブ、ギャラリーと、現在多方面から注目を浴びている。これまでに共演したアーティストはD.A.N、Skillkills、RankinTaxi、CatBoys、矢部直、、と幅広い。2015年にリリースされた1stアルバム『DORON』では楽曲の完成度だけでなく、限定300枚のブリスターパックのアートワークで話題を呼んだ。封入されている歌詞カード1曲につき、1人のアーテイストがデザインを手掛けており、10曲分を10アーティストが携わるという、全ての表現にこだわりを詰め込んだ、アヴァンギャルドかつポップなアルバムとなっている。同アルバムは、2015年EYESCREAM.jp的レコード大賞にも選出され、瞬く間に彼らの存在を世に広める。


続く2017年にリリースとなった初のフルアルバム『JAP』は、意識せずとも勝手にノレる曲調が連なり、遠すぎず近すぎずの距離感を意図的に保たれ、言葉では言い表させない、残像や快楽を私たちに与える作品となっている。


”黙れ。そして踊れ。”を聴くものに提示する彼らの音楽。NINJASのメンバーが共有する世界観とは一体どのようなものであるのか。

”こだわらないこだわり”


ある物はパンクといい、またある者はニューウェーブと線引きをしたくなるような彼らの音楽は、全く予想不可能に浮遊し続け、着地地点を隠し続ける。そんな彼らは、自身達の音楽について、このように述べている。”ヒットチャートに載っている音楽を聴いている人からしたら違和感でしかないと思う。しかし、それに対するカウンターのつもりで、異物的なサウンドを作っていきたい。”また、音楽ジャンルに関して”躍れる音楽ならジャンルは関係ない。”と一言。自身たちの音楽を、躍れる音楽の総称として「ダンスミュージック」とカテゴライズしている。ありきたりを避け続ける真っ向勝負型なNINJASは、音楽はもちろん、アートワークや自主企画まで、バンドに関わる全てを”異物的”でありたいと言う。【こだわらないこだわり】を持つ彼らだが、ボーカルを担当するAIは、地元で受けた衝撃が現在の感性に繋がっていると語る。

”AI.U”


福岡県出身の彼女は、幼いころからダンスを習っており、HipHopR&Bミュージックをよく聞いていたそうだ。高校時代によく通っていた福岡の親不孝通りにある「base」というクラブで、Hiphopミュージック以外の音楽を耳にし、Hiphop以外の音楽がありだという事に気づく。その経験により、現在のジャンルの垣根を超えた音楽の感性が形成していったと彼女は語る。そして、元々スタイリストを目指して上京した彼女は、19才の時、さらなる衝撃を受ける。友達に誘われ、始めて見に行ったライブ(秘境祭)で”バンド”というものの魅力を体験し、それを機にバンドの虜になったと言う。その後ライブハウスで3年間働いていた彼女は、将来の事を考えるタイミングで、"ライブハウスの仕事を辞めたら、好きなライブがなかなか見れなくなってしまう。"と思い、"いっそのこと、自分でバンドを作っちゃえばいんだ。"と閃く。そして、親しい友人を招集し、NINJASは動き出した。また、人間味のあるモノが好きだと語る彼女は、アナログレコードへの愛から、DJとして2017年に実験的音楽ユニット”0120”を結成。パーカッシブな熱さと、インストリアルな冷たさを往復する彼女のグルーブは、都内各所で密かに人気を集めている。https://www.mixcloud.com/0120_freedial/

”的”


"バンドであるが、元ネタになりたい。"というのが、バンドの方針と語る彼らは、自身達の曲を誰かがリミックスしたものが世に出る事が狙いだと言う。イベント『MY HOOD』では、シニカルでうねりが効いたドライさをだしてくるか、遊び心と野心の混合で惑わしてくるか、全く予測不可能である。彼らの手の平で踊らされる快楽を是非、現場で味わって頂きたい。

Writer / g.g

we are one. peace.