UKの新たな新星デュオ "Blue Lab Beats"

2019.01.12

現在ロンドンの音楽シーンで新たな形でJazzを表現する女性プロデューサー「NK-OK」と数多の楽器を扱うマルチインストールメンタルリスト「Mr DM」によるビートメイキングデュオ"Blue Lab Beats"。

Blue Lab Beats


2人は、カルチャー的に多様性を理解されるロンドンで育ち、そこで多くの音楽と触れ、各々の音楽センスを磨く。2016年に公表したEP『Blue Skies』、翌年のEP『Freedom』で地元ロンドンを中心に話題となっていく。そして2018年の3月、満を持してリリースした待望のデビューアルバム『Xover』で世界中に"Blue Lab Beats"の名前を知らせることとなった。日本でもこのアルバムは多くの店舗に置かれ、こちらの印象的なジャケットに身に覚えはないだろうか、、、

Blue Lab Beats


長い年月をかけ、2つのEPの要素を上手く調和した形で仕上げた『Xover』は、多くのアーティストがフューチャリングしており、そのほとんどが普段一緒にいる音楽仲間だという。そこで今回はアルバム『Xover』からシングルカットされたファーストシングル「Pineapple」を紹介したい。

「Pineapple」

Mr.DMのバブリングなギターソロから始まるこの曲。フューチャリングで迎えた、UKジャズの新星として現在注目を浴びるMoses Boyd(モーゼス・ボイド)の軽快なドラムがクールさを倍増させ、ジャズ集団Nèrijaによるフリーフローが甘くメロウな雰囲気を醸し出す。タイトル通りの亜熱帯を連想させる、爽やかで気持ちがいい一曲をこの機会に是非。


Jazztronica

"Blue Lab Beats"の音楽は、単にJazzというものに縛られるのではなく、柔軟に音楽を表現していきたいと2人は言う。Jazz、Hiphop、Funk、Soul、R&Bと幅広い音楽を扱う2人だが自身の音楽ジャンルを"Jazztronica"と公言している。また、"Blue Lab Beats"として活動していくにあたって、"古き良きロンドンの音楽と現代の音楽を調和させ、ジャズをイギリスのラップに再導入する事が、"Blue Lab Beats"の役割である"というマニフェストを掲げている。近頃世に出てくるヨーロッパのアーティストは、"クラシック"を重んじ、質の高い音楽を目指す動きが目立つように思う。次世代のNasと言われ、最近話題となっているロンドン出身の若手ラッパー、Coopsもその1人と言えよう。

最後に

僅か19歳にして地元ロンドンでHiphopプロデューサーとして活躍しているNK-OKは伝説的ビートメイカーJ Dilla、そしてPete Rockらの影響を大いに受けているという。そんな彼女の華麗なビートメイキング映像を照会したい。JazzとHiphopを新しい形で表現していく新世代の"Blue Lab Beats"は今後さらに注目されること間違いないだろう。


Writer / g.g

we are one. peace.