ラッパーNessly、オートチューンを腕に埋め込む人体改造?

2019.01.26

ヒューマノイドラッパー、Nessly爆誕

ブルックリン生まれのラッパー、Nesslyはエレクトロなサウンドメイクを持ち味とする期待の若手。有名どころで言えばこちらも若手だがLil Yachtyなんかと共演しており、これからの活躍が楽しみな存在だ。そんなNesslyが自身のInstagramに投稿し、ちょこっとバズらせた動画がこちら。


ついに、時代はここまで来た。なんと腕にオートチューンのマシンを埋め込みました、というご報告。某都市伝説番組でも近々人体にマイクロチップを埋め込むのが当たり前の未来がやってくるのだ、とセンター分けに力説された記憶があるが、そんな比ではないサイズの人体改造と、そのスケール感に見合わない機能。そのお値段、25万$だとか。それではお聴き頂きましょう、Nessly & Lil Yachty で「Season」


オートチューンとは?ロボットボイスにまつわるアレコレ

そもそもオートチューンというのは、歌声に対してデジタル信号処理を行うことによって、不安定な音程をそこから一番近い完全な音の高さに半音ずつ補正してくれる機能のこと。この補正機能の設定を極端にするとかなり機械的なエフェクトの掛かった音になり、ロボットっぽい歌声として出力されるというもの。一番連想しやすいところで言えばDaft Punkの「One More Time」とか。エレクトロなサウンドに対して電子的な世界観を壊さずにヴォーカルを表現できるところがこのエフェクトの面白いところ。ラッパーからもLil WayneKanye Westを皮切りに、多くのアーティストが多用する手法となり、オートチューンブームと呼ばれるような時代が到来した。しかし猫も杓子もオートチューンを使いまくるモンだから”キング”ことJay-Zがブチギレ。「D.O.A.(death of Autotune)」で最近のラッパーは歌いすぎだとDisりまくります。

Jay-Z - D.O.A. (Death of Autotune) from David4Real on Vimeo.


オートチューンに飽き飽きしていた人々の心をがっちり掴み、あえてエフェクトをかまさずにLaLaLa〜と歌う様が格好良い。また、オートチューンというところで言うと印象的なのが2010版の「We are the world」。


この2010年のFor Haiti版はオートチューンブームのまさに火付け役、T-Painが登場し、飄々とオートチューンを使用して歌うのだ。「We are the world」と言えば、チャリティーという感動的な側面に加えて、シンガー達の熱い歌唱合戦というか、魂のぶつかり合い的なところが魅力的。壮々たる面々が代わる代わる歌っていき、やっぱめっちゃ歌上手いなあ!っていう瞬間が延々と続くことがより心を動かすもの。その中でしれっと現れるT-Painが個人的にはFor Africaにはなかったシュールな瞬間に感じられる。もちろん音楽の多様性が認められる意味でラッパー軍団の参加も含めてすごく良いことです。

カラオケの機能でエフェクトをかけて遊ぶ?

Nesslyの動画を見ていて、わりと真面目に「これは嘘っぱちだ!」と主張するコメントや関連動画を見ながらニヤニヤしていたときにふと思ったのが、あれ、まさかカラオケってオートチューン使って遊んだりできるのか?という疑問。恥ずかしながら普段カラオケに友人や同僚と行くという機会がなく、行ったとしても薄ら笑いを浮かべながら淡々と手拍子を打つ程度なので、カラオケ事情に全くもって知識がない。ということで少しだけ調べてみるとどうやら近しいことはできる。


こちらはJOYSOUNDの機種だが、この「テクノボイス」のボタンをタッチすれば、オートチューンっぽい機械的な音声で歌うことができるらしい。それもとうの昔から...自分の全く知らない晴れやかな世界では、随分前から存在したこの機能を使ってPerfumeをよりそれっぽく歌うという楽しい遊戯が行われていたのだ。SEKAI NO OWARIが流行した数年前も機械的な音声でそこら中からドラゴンナイトがけたたましく響いていたのだと思うと、自身がすでに時代から切り離されていたのだと、言いも知れぬ寒気を感じ、眠れぬ夜を過ごすのだった。

Writer / Taneda

平成初頭生まれ会社員。 趣味のブレイクダンスをきっかけにブラックミュージックに没頭。 なんやかんやあってjazzに現在傾倒中。