国境を取っ払うスロヴァキアのMixcloud DJ、”Adam Kvasnica”
2019.01.31

今回紹介するMixcloud DJはスロヴァキア出身の音楽愛好家Adam Kvasnica。1991年生まれの彼は12歳でレコードと出会い、そこから音楽探求の旅は始まっていった。ローカル・ラジオ・ステーションのディレクターも務める彼の音楽知識とジャンルは幅広く、Mixcloudで日々配信されていく彼の新しいMixに毎度驚かされ、気づけば自身のお気に入りは彼で埋まっていく。そんな彼の配信するMixでは、Polish jazz、Yugoslavian funk、Estonian classical music、old school hip hop、French & Italian movie soundtracks、 library music、Brazilian samba、Cuban salsa と、かなり深い専門的な所まで聞くことができ、曲タイトルも記載してある上に全てVinylと、かなり質の高いMixを楽しむことが出来る。そこで今回、数多ある彼の良質なMixの中からオススメのMixをいくつか紹介していきたいと思う。

”Hiphop..”
こちらはヒップホップのサンプリングを主にJazz、Soulに絞って作り上げられたMix。メジャー所からコアな所までしっかり抑えているだけでなく、元ネタが終わるとすかさずサンプリングしているHiphopが流れてくる、とても親切なMixだ。一曲目からThe Charmelsの「As long As I've Got you」に続きWu-tangの「Cream」が流れるのはとても熱い。
また、こちらのOld School Hip Hopも、タイトルだけに”繋ぎ”に力が注がれており、彼のDJとしての腕前が伺えるMixである。
”Neo Soul”
ネオソウルの代名詞Erykah Baduを例えたこちらのMixは、始まりから終わりまでグルーヴが途切れることなく、とにかく気持ちが良いMixにしあがっている。
”Chill Out”
ジャケットが印象的なこちらのMixは、Jazz、Hiphop、Beatsを織り交ぜ、スローの中にも起承転結がしっかり守られた、1人の時間にゆったり目を瞑って聞くのにもってこいの上品なMixとなっている。Chill曲の定番Jazz Liberatorzの「Slow Down」といった文句なしの一曲で最後を締めくくる。
”Blues”
今回特におすすめなのがこちらの『This Is The Blues』。Mixcloudの中では一番人気のあるBluesのMixに間違いないと言えるこちらは、Bluesに馴染みがない方には是非一度聞いて頂きたい。選曲はBluesの中でも、とにかくクールなモノで揃えており、”Bluesかっこいい!”と率直に感じて頂けるのではないだろうか。選曲、繋ぎ、共に100点と言える満足できるMixだ。
”Rare Groove”
こちらのMixを一言で表すと、【彼の本領発揮が見えるMix】。ジャズ・トランペット奏者 ”日野皓正"や、名盤『横溝正史の世界 』で有名な"THE MYSTERY KINDAICHI BAND"まで、とにかくコア、コア、コア。スロヴァキアのレコード・コレクターという事を忘れさせるくらいのディグ力を感じるはずだ。最後まで悔しいくらいかっこいい、彼の描くJapanese Grooveは是非この機会に体感して頂きたい。
"Jazz&Funk"
こちらは彼がロンドンに2日間訪れた際に、レコードショップを転々とし、ディグしまくった中から厳選して作られたVinyl Mix。ロンドンの街並みをこのMixと共に歩き回りたい、個人的にオススメのファンキーMixだ。
今一度、必要な時にこの記事を思い出し、シチュエーションに応じて是非使って頂きたい。そんな思いで、今回スロヴァキアのセレクターAdam Kvasnicaを通して、彼の様々なMixを紹介させて頂いた。音楽に国境を感じさせない彼のMixはこれからもチェックしていきたいと思う。

Writer / g.g
we are one. peace.